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明るい夜間戦闘

第二次世界大戦のヨーロッパ上空で繰り広げられたドイツとイギリス、アメリカの知られざる夜間戦闘の歴史や航空機、技術の紹介しています。

機上搭載レーダー

今日では昼間や夜間を問わず航空機にレーダーが搭載されるのは当たり前ですが、第二次世界大戦初期はレーダーそのものが実用段階に入ったばかりでした。
航空戦に使用されるレーダーは、地上設置と機上搭載用で用途が異なり、前者が広範囲を索敵して目標のだいたいの位置を探る警戒用、後者が電波の幅を狭くして正確に敵機の位置を捕らえる邀撃用に別れました。

レーダー技術でイギリスに遅れをとっていたドイツは、地上用警戒レーダー「フライア」が開戦時に実用化されており、続いて地上用警戒レーダー「ヴュルツブルク」が1940年になって量産に入りました。
サイズや重量に制限のない地上設置レーダーに比べ、機上搭載レーダーは小型かつ軽量でなくては、航空機の性能低下に繋がりかねません。1939年からテレフンケン社で試作が始まったばかりで、まだ実用の域を出ていませんでした。
一方、イギリスはAI(空中邀撃の略語)という名前で開戦前の1939年7月からブリストルブレニム」に装備を開始しており、1年後の1940年7月23日から24日にかけての夜にDo 17を撃墜し、機上搭載レーダーによる初戦果を上げています。

シュパナー

シュパナーを搭載したDo 17Z-10ドイツには上記のとおり機上搭載レーダーこそありませんでしたが、「シュパナー」と呼ばれる赤外線暗視装置を開発しました。
シュパナー」はAEG社製で、I型からIV型までありました。
I型がサーチライト照射と連携するアクティブタイプ、II〜IV型は敵機の排気炎や翼灯などを感知するパッシブタイプでした。

I型はまずDo 17Z-7の一機に取り付けられ、もう一機の機首先端に赤外線サーチライトを埋め込んだ照射器を設置し、二機一組で行動する方法をとりました。
Do 17Z-10では一機に「シュパナー」とサーチライトの両方を装備しまし、風防の防弾ガラスを貫いて取り付けられた「シュパナー」の筒を、パイロットが覗きつつ操縦して敵機を探す方法でしたので、視野が狭いうえに操縦をしつつなので、敵機の捕捉の困難でした。
II型の弱点は排気炎防止の消炎管を付けられると感知不能になり、星明かりを排気炎と間違える場合もありました。後にBf 110D型やE型にも試用されましたが、総じて「シュパナー」は戦果にはあまり貢献しませんでした。

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メタデータ:

投稿者:IMAGEDRIVE
公開日時:2009年3月 3日 11:13 更新日時:2010年3月13日 02:43
URL:http://www.nachtjagd.org/history/1940/1940_06.shtml

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